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「夜咄 Sahan」に初めて伺ったのは1年ほど前のこと、石川県山中温泉の地で漆器業を営んでいる我戸幹男商店 我戸さんよりご紹介いただき、ご一緒させていただきました。茶室特有のにじり口で靴を脱ぎ入ると中は五畳ほどの茶室ですが、いわゆる茶室と異なるのは、立礼という形式。私のイメージしていた「茶事」と違ったのは本来のお茶会(茶事)では、懐石とお酒も供され流ということ、楽しくお酒を酌み交わして懐石を頂き、最後にお菓子。そして抹茶の登場となるのです。

このスタイルを作ったのが、宗和流十八代 宇田川宗光さん

宇田川さんは茶道の心得がなくても、気軽に本格的な茶事を味わうためのスペースとおっしゃっていました。懐石を供しつつ、諸々解説してくださる事は興味深く終始喋って笑って聞き入るような和やかな雰囲気でお酒の進みも早いものでした。原則、紹介制の茶の湯空間は勉強をさせていただいたいい時間でした。

 

宗和流十八代 宇田川宗光  / 2015年、金森宗和を祖とする、茶道宗和流十八代を襲名。宗和好の茶室、庭玉軒があることで知られる大徳寺真珠庵の住職、山田宗正和尚のもとで得度し、根津美術館の顧問も務める。茶の湯の楽しさ、奥深さを世に広めるべく、精力的に活動している。